SS<・・・yes.> 前編

チケット確保成功で、ウハウハ中でーす。
あとは座席だけど、ともかく東京行き決定💛
マクロスの本、探しに行くぞーっ(#^^#)


今、メガロードが出航するまでをちょっと長めの話にしていました。
今回の話はそこに組み込もうと思っていたのですが、
どうしても入らない(苦笑)
流れに乗らず浮いてしまうのです。
しかし、ちょっとした思い入れがあるので、UPします♪

楽しんでいただけるとうれしいです。



* 戴いたコメント、拍手コメントにお返事させていただきました。(2/3)



<・・・yes.>



「ケンカできるうちが華なのよ」
クローディアは茶化すように微笑む。
ため息をつきながら、私は両手でカップを包み込む。
「あそこでばったり会ったのが運のつきね」
「通りかかっただけなのに、まさかあなたがいるなんて」
手の中の紅茶は、冷めてすこし渋くなっていた。


暮れていく街を、あてどなく歩いていた。
偶然会ったクローディアに誘われて観た映画は、すれ違いを繰り返す恋人たちの話。
・・・ハッピーエンドのそのあとは、どうなるの?
エンドロールを眺めながら、ずっと考えていた。
映画館を出て、軽く飲みながら他愛のない話をしていたけど、
生返事の私を、彼女は自宅へ誘ってくれた。


「もう少しいかが?」
「いただくわ」
満たされたカップは熱くて、さっきのように握ることなんてできない。
「あなたたち、不器用すぎてほっとけないわ」
カップをそっとソーサに戻すと、額を組んだこぶしに預けた。
「やっぱり私が悪いのかしら?」
「どうかしら。その場にいないから、なんとも言えないけど、
一方だけが悪いならケンカにはならないものよ」
ゆっくりと彼女のほうに顔を向ける。
「私はもう、あなたたちと一緒にいられなくなるの。
この先がちょっと心配
それにパイロットなんていつどうなるかわからない仕事だから、大事にしなきゃ。
一緒にいられる時間をね」
彼女の伝えたいことはまっすぐに私の心に突き刺さり、
こんな情けないことで彼女に甘えてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
そしてメガロードの出航も、そんなに先じゃない。
「あ、未沙が来てくれてうれしいのよ。
ただ、最近晴れない顔してるから、ずっと気になってた」
クローディアは、気軽な感じで言った。




『新しい恋ねえ・・・。しばらくいいわ、すごいのをしてるから』
勤務の合間の雑談。
若い女の子が多いから、いつも様々な話が飛び交う。
そのときは恋愛がらみだった。
たまたま居合わせたクローディアに、新入りのオペレーターが話をふったのだ。
クローディアの、何事もなさそうな声色に、私とヴァネッサは切なくなり、そっと目を合わせる。
問うた彼女は、フォッカー少佐を知らない。

相手がいなくなっても終わらない恋。
怪我をおして彼女のもとに帰ってきた恋人は、今も彼女の胸に住んでいる。





「誰かを好きになって、想いが通じ合うって、楽しいことばかりじゃないのね。
なんだか自分が嫌いになっちゃう」
「いいこと悪いこと、ひっくるめてそういうのがいいのよ。
・・・まあ、いまだから言えるんだけどね。
あなたの気持ちもわかるわよ」
クローディアは肩をすくめた。
そして私を大きな瞳でとらえる。
「ねえ、何をそんなにイライラしてるの?
ミンメイのことも整理がついて、二人の関係もはっきりしたんでしょ?」
自分のあせりを輝にぶつけている私は、痛いところを突かれてバツが悪い。
「一緒にいられるから、それでもいいのかな、って思うけどね・・・」
弱音のように、ため息が混じってしまう。
「物足りないんでしょ」
笑みを含んで、クローディアは私を見つめる。
「一生懸命やることが、裏目に出るときって、あるのよねぇ」
クローディアはきれいに、でも、淋しさをにじませながら笑った。
「あなた、私に追いついちゃったわね。
そこから先は、どうすればいいのかなんて、私にはわからない。
だって、そこで止まっちゃったんですもの」
「・・・ごめんなさい」
「いいのよ。親友に悩みを打ち明けてもらえないような女になりたくないわ。
でもね、あなたがうらやましい。
いい意味でね」
ふうーっ、と彼女は大きく息をつく。
「今もまだ、ロイはいるけど。
このまま思い出の中に生きていくのは、違う気がするの。
いつかは誰かに心許して、許される相手を見つけたい。
今のあなたのようにね。
そういうところは、未沙が先輩よ」
彼女は、まっすぐ私を見つめる。漆黒の瞳がやさしく揺らいだ。
「私はその時を待つわ。焦らずにね」

ようやく私たちは、おなじ温度で微笑みあえた。





next <・・・yes.>後編
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非公開コメント

待ってました

ぶいさんのSS待ってました~。
二人に何があったんでしょうか?‥それとも何も無いのでしょうか?
ハッピーエンドの続きの現実が大事。
未沙も知ってはいるはずなのに、やっぱり不安や不満が出てくるのも確かですよね。
ぶいさんの優しい雰囲気のSSやっぱ好きです~。
後編楽しみにしてます♪

No title

> ぱよぷーさん

お待ちいただいたなんて、うれしいっ💛

前後のつながりが、ぶつんっ、なので、
どーするか悩みつつUPしました。
またケンカしてんのね、って、
現段階では思っていただけるとうれしいです。
ってか、ごめんなさい、ですね(大汗)
後半戦で回収できてるといいんだけど・・・
まだまだ修行が足りませぬ。

私もぱよぷーさんのお話、大好きです💛
うれしいお言葉、ありがとうございました。



No title

> 拍手コメント ゆばさん

ゆばさんっ、どーしました!?
楽しいお出かけの帰りに、じめじめしててごめんなさいっ(大汗)
後半は・・・うん。がんばりますっ(^_^)/

そして、私はただのグウタラですよーっ(*^^)v
一人前のオタクにもなれてないです(汗)
てへへっ♪


プロフィール

vt-102

Author:vt-102
ぶい、と申します。
30年前、夢中になった
『超時空要塞マクロス』
WOWOWの放送を見て、
当時の思いが蘇って大変中。

戴いたコメントは、すべて非表示にしています。

SSの目次を「SS menu」としてリンクに張り付けました。
ご活用ください♪

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