SS <because> 10

本日二度目の更新。
やっぱり三日にUPした~い!

未沙酒豪説、有力ですね~(笑)
輝は飲めても飲まない気がします。
風呂上がりにアイス食べてそうだ。
そういう若い男の人が案外多くて、びっくりしてる40代です。


次回<11>で終わる予定ですので、
もうちょっとのおつきあいをお願いします。

でもメガロード飛ぶまではいかなかったわ(汗)
それはおいおいと・・・



今回もやっぱり長めですが、のんびり楽しんでくださいね♪



* 戴いたコメントにお返事させていただきました。(3/4)(3/5)




<10>




ケータイの呼び出し音で、輝は目が覚めた。

寝室の灯りをつけっぱなしで寝入ったらしい。
未沙が来ない夜は退屈で、ごろごろしているうちにいつのまにか眠ってしまう。
新しい仕事は慣れなくて、いつもと違う神経を使うせいもあった。

「一条君、いまどこにいる?ひとり?」
めったにかかってこないクローディアの声に、ぼんやりと寝ぼけた頭が冴えはじめる。
「家にいますけど・・・まさか未沙に!?」
「それならいいの。
よっぱらいがそちらにたどり着くからよろしくね」
「え?」
「自分のうちに帰る、っていいながら、あなたの家に向かってるのよ」
笑いをかみ殺しながら彼女は言った。
「なかなか面白い夜だったわ。
・・・あ、今、玄関の前で鍵、取り出してる。切るわね。よろしく」
電話が切れるとすぐに玄関が開錠された。
ただいまぁ、とご機嫌な声で未沙が通路の電気をつけながら、
キッチンへ向かい、喉を鳴らして水を飲むと、そのまま寝室に入ってきた。
「未沙?」
呼びかけると、ん、と小首を傾げて笑い、そのまま上着を脱ぎだす。
昼間の出来事がまるでなかったかのように鼻歌交じりに上着をハンガーにかけて、
輝のベッドに潜り込んできた。
「未沙!?」
「はぁい。おやすみなさい」
いままで聞いたことのないくらいかわいい声で応え、寝息を立てはじめた。
輝はそっとベッドから抜け出して灯りを落とし、
リビングからクローディアに電話をかけて事の成り行きを聞き、大きくため息をつく。

再び寝室に戻りベッドに腰掛けると、
カーテンの隙間からこぼれる月灯りに淡く照らされた未沙の寝顔を眺める。
顔にかかる髪を撫でると、気持ちよさそうに微笑んだ気がした。

『責任が重いって悩んでいたわよ』
電話でクローディアは言った。
会えなかった数日間、ずっと考えていたことがある。
護衛隊長に就くことで、メガロードを、彼女を守ることができる。
艦長ではない、任務を離れた未沙も守りたい。
二人でいることで、後ろ指さされることがないように。
ふたりで心おだやかにやすらげるように。
それにはまだ、自分が力不足な気がしていた。
しかしケンカしたことも忘れて、こんな無防備な顔をして隣で眠ってくれるなら、
今の自分でもいいのかと思い始めている。

輝も未沙を起こさないように気を使いながらベッドに潜り込み、目を閉じた。
朝になってどんな顔を見せてくれるのか考えると、自然と笑みが零れる。



冷気が体をなでた。
朝の光が遮光カーテンの隙間から、細く差し込んでいる。
ゆっくり目を開けると、胸元に毛布を掻き抱いた未沙が呆然としていた。
「・・・おはよ」
状況がよく呑み込めていない様子を見るに、
無意識でここに来たことがはっきりわかって、愛しさが増す。
「寒いから返せ」
毛布ごと抱き寄せると、無抵抗で未沙は傍らに横たわった。
「なんでここに・・・?」
「ただいま、って入ってきたよ」
記憶を探している未沙は眉を寄せる。
「ここ、あんたんち?」
にやにやしながら未沙を見つめると、真っ赤になりながら毛布に顔を隠す。
その上に覆いかぶさるように体を乗せると、
苦しくなったのか、未沙は息つぎをするように顔をのぞかせる。
「おかえり」
「・・・ただいま」
「誕生日おめでとう」
「ありがとう」
ようやく未沙は微笑んだ。


キスしようとしたら、お酒臭いからと突き飛ばされた。
今更何言ってんだ?と反撃したが、
シャワーを浴びると意地を張り始めたので、深追いはやめた。
輝のクローゼットから自分で見繕って服を出してきて、
置いてあった自前の着替えを持って浴室に消えていく。
追いかけていこうかと思ったが、
あの様子だと意地が意固地に変わると読んで、
輝はキッチンでコーヒーを淹れる。
めんどくささもカワイイと思った、
今朝の自分のイカれ具合に、小さく吹き出した。

「いい匂いがする」
輝のボートネックのカットソーを着て出てきた未沙は目を細め、ダイニングの椅子に腰を下ろす。
「私の分もある?」
「もちろん」
カップにサーブして手渡すと、ありがとう、と微笑んだ。
輝も未沙の正面に座る。
男物の服は鎖骨や肩の華奢さを強調して、
カップを持つ何気ないしぐさも違って見えて、胸が高鳴った。
「朝ごはんまだでしょう?」
「未沙、食べられるの?」
「私はコーヒーでいいの。昨日たくさん食べちゃったから」
「飲んだの間違いだろ?」
もうっ、とすこしすねながら、カップに口をつける。
「なにか作るわ」
「いいよ、適当にするから。
食べられないんだろ?認めろよ、二日酔い」
うっ、と未沙は言葉に詰まる。
身体のけだるさからくるのか、しぐさも表情もどこかあどけなく、
いつもとは違う未沙の様子が輝の理性を狂わせた。
「結婚しよっか?」
「そうねえ・・・・え??」
唐突な提案に未沙は驚き、音を立ててテーブルにカップを置いた。
胸の内だけでつぶやいたはずの言葉に、輝も目を見開いた。
「そういうことは、よく考えて言うものよ」
未沙が頭を押さえながら不機嫌そうに言う。
輝は腹を決めた。言ってしまったということは、今がその時なのかもしれない。
「未沙こそどんな気持ちで一緒にいるの?」
真剣な輝のまなざしに、未沙はひるむ。
「そんな・・・いきなり・・」
「いきなりって、昨日今日のつきあいじゃないだろ?」
未沙はなにかに躊躇している。
輝も少しだけ不安になった。
「ほかに好きなやつでもできた?」
「違うわ!」
「・・・俺じゃ、頼りない?
年下で、階級も下で、怒らせてばっかりで」
「そんなことない!」
間髪入れずにかぶりをふり、強い口調で未沙は応える。
そして心細そうな顔で輝を見つめた。
「あなたこそ私でいいの?年上だし・・・仕事ばっかりだし・・・意地張るし」
「ああ。そんなもん、今更変わらないだろ?ずっと前からだし」
「いろんなめんどくさいことに巻き込まれても?」
「巻き込まれる君を、俺が守りたい」
輝ははっきりと応えた。
「未沙といたいんだ、ずっとね」
テーブルの上に置かれた未沙の手に、輝は手をかさねる。
二人の視線が絡み合う。
未沙はようやくやわらかく笑みを浮かべた。
輝はまなざしに力を込める。
「結婚しよう」
未沙はゆっくりうなずいた。









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非公開コメント

これです!待ってました!

決めてくれました!輝
色々な問題もこの一言ですべて消し飛びます!

でも酔っぱらった未沙は無意識のうちに輝の家に来て、安心して寝てしまうんですね、やはり輝が一番なんですね!

未沙の酒豪に一票です。
それと我らの未沙どの誕生日おめでとう!

やった~!!

コメントは誕生日過ぎちゃったけど、未沙さんおめでとう―!
いい、プロポーズです。

> VF4さん

消し飛びましたか!?
よかったぁ~♪
やきもきさせてすみませんでしたっ(汗)

大酒呑みが前後不覚になるには
どのくらいの量が必要なのか、
ちょっとだけ気になってしまいました。
お店、儲かっただろうな~(笑)

> ゆばさん

我慢ならんっ、と日付変わるまえにあげちゃいました~(^^ゞ

「はぁい」なんて絶対しらふじゃ言わないですよね。
誕生日だし、ちいさい未沙ちゃんに戻っちゃったのかも。
演説しない、からまない酔っぱらいはかわいくて好きです。
いい酒飲みだと思います!

書いといてなんですが、
これ、ケンカ最悪状態でやられたら、
ケーサツ呼ばれそうですよね(大汗)
よかった、愛があるときで・・・・

> のんきな母さん

こんなことを言っては何ですが、
私、書く気がなかったんですよ。
輝が勝手に言ったのーーーー!←イタイ発言
よっぽどいいたかったのだな、彼は(苦笑)
・・・苛めすぎたんでしょうかねえ?

続きは在庫が切れたので、ちょっと時間かかりますが、
また頑張りますね~(^_^)/

> ぱよぷーさん

きっとマクロスSS史上一番地味なプロポーズだと思います(苦笑)
てへへっ(^^ゞ

でも心配です。

輝の家に無意識に戻ってくる未沙はかわいいですよね・・・・
また、たらいまーと言って入ってくるのも良いかも!
酔っぱらった時ってその時の行動はちゃんと理解しているようです。しかし寝てしまうと脳がリセットさせるとかという話を聞きました!
私もたまにあるので・・・・
気づいたら家だったとか・・・・
未沙も意識はあったが、無意識に輝の家に帰るのが当たり前と思って行動したのかも・・・
女子会お開き後、未沙の行動を見てみたいですね、でもちゃんと輝の家のカギ持ってたんですね。
しかし心配事が一つ、また、誰かが未沙を監視してるのでは・・・
クローディアさんが後から見ていたから大丈夫かな?酔っぱらい未沙も可愛いですね・・・・

> VF-4さん

会いたいのを我慢してたのかもですね、と
他人事のように言ってますが、
そこまできちんと本文で表現できなかった私の落ち度です。
もうしわけありません。
後々に引っ張る伏線部分もありますので、
あまり詳細に語ることができないことをお許しください。

酔っぱらい時の行動、納得です!
私の友人の酒豪が、飲んでるときは飲み代の割り勘も
帰りのタクシーの配車も全部やってくれるのに、
翌日の夕方「私、昨日お金払った?」と
連絡を寄越すことが多々あります。
寝たらリセット!
なるほど~♪
謎が一つ解けました。
ありがとうございます。


プロフィール

vt-102

Author:vt-102
ぶい、と申します。
30年前、夢中になった
『超時空要塞マクロス』
WOWOWの放送を見て、
当時の思いが蘇って大変中。

戴いたコメントは、すべて非表示にしています。

SSの目次を「SS menu」としてリンクに張り付けました。
ご活用ください♪

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